芥川賞を受賞された又吉さんの「火花」は、100万部を超えて一気に大ベストセラーとなりましたが、その印税収入は概算で1.6億円と言われています。
はたして、そんなに印税収入があるのか、ちょっとオーバーな気もするのですが、大ベストセラーになっているのは間違いないですね。
ちなみに、世界で1番売れている本と言えば、「聖書」です。聖書は史上最高、世界一の大ベストセラー書籍です。
数万部売れたらベストセラー、10万部超えると大ベストセラーと呼ばれる現代ですが、聖書の出版部数は推定4000億部以上と言われています。ご存知のとおり過去2000年以上に渡って売れ続けている超ロングセラーです。
モーゼにこの本の著者印税が入っていたとすれば、いったいいくらになるんでしょう・・・?
さて、今回はベストセラーの本の出し方ではありません。芥川賞を狙いに行く方法でもありません。
しかし、地道に確実に本を書く仕事で稼げるようになるための基礎情報をお知らせします。
もちろん「お金」の話しがメインです。よって、この記事を読めば「本を書く仕事はいくら稼げるのか?」が、おおよそ掴めるようになります。
本を書く仕事について、知っているかぎりの知識を振り絞ってご紹介しますので、最後までお付き合いください。
第1回目の記事「ウェブライターとして意識する出版との違い~ビジネスポイントのまとめ」を、さらに深く掘り下げた内容になっています。

しかし、本というのは、売れてナンボです。商売大国・関西に行った時に、「本を出すなら売れる本を出さなあきまへん」と言われたことがあります。
いろんな意義を考えるよりも、まずは「売れなければほとんど意味がない」ということですね。「売れれば何でもいい」ということはないのですが、本を書くことについて、あらためて考えさせられる言葉でした。
本というのは、上手な文章を書きさえすればとか、おもしろい文章さえ書ければ「売れる」というわけではありません。はたまた販売戦略だけが際立っていても、とくにロングセラーを狙った場合には、的を外して、売れない本になってしまいます。一過性の本で終わってしまったりするということです。
では、本を書くという仕事は、
・いったいどれくらいの時間をかけるものなのか?
・いったいどれくらいのお金がもらえるものなのか?
・継続して仕事はできるのか?
ざっくりまとめて言うと、ライターとして食っていけるのか? が疑問点だと思います。
加えて、
・どうやったら仕事を得ることができるのか?
・どうやったらその収入を高くできるのか? についても知りたいところではないかと思います。
基礎知識とは言え、知りうるかぎりの出版業界の深い部分です。「しきたり」と言われるようなものなのでしょうか・・・。なんとなく危険地帯に踏み入るようなものかもしれません。
「イッツ・ア・シークレット」です。暗黙の了解で閉ざされ、封印された世界なのかもしれません。
つまりこの記事が業界の暴露的な内容になってしまうということです!
もしかすると今回の記事を最後に私は業界から消されるかもしれません・・・口封じ(笑)。
でもそうなってもいいかもと思っています。
この記事がこれから本を書いて仕事をしていこうとする人たちの笑顔が見れるのであれば・・・!!

どっぷりと本の業界(書籍出版)のおカネがらみの話しをします。
ときに、「人生お金がすべてじゃない」と言われます。しかし、仕事においてお金はとくに大事な要素です。だからきちんと書籍業界の現実をお知らせしておこうと思います。
さらに、本を書く仕事において心得ておくべき大事なことは、
その一)実績がいちばんモノを言う
その二)印税は忘れたころにやってくる
その三)1冊目が大事
です。とくに本を書く仕事をしようと思ったら、この3つは心得として抑えておきましょう。
それでは始めます。
Webライターズ目次
本を書く仕事を始める前によく考えておくべきこと
よくある「独立する前に考えておくべきこと◯条」や、「起業する前にやっておかなければいけないこと◯個」などと同じです。
書店の入り口付近にたくさん平積みされています。ちなみにこれらの本は、「ビジネス書(自己啓発)」というジャンルに当てはまります。
どんな仕事にも共通することですが、①初期投資額、②売上(収入)と利益、③継続性の3つのうち、なにか1つでも無視した状態で始める(事業をスタート)と、たいていどこかの時点で詰まります。
これを、「事業につまづく」と言います。
文章を書く仕事・ライターという個人事業でも同じです。本の仕事を始める前にはぜひ漏らさず抑えておきましょう。
本を書く仕事では、上記の3点を具体的に説明すると以下のようになります。
①初期投資額・・・本を書く前に、下調べのための参考文献などの購入代金。コピー代、インターネットなどの通信費などに加えて、意外とかかるものが、取材の際の飲食代(お茶代)です。さらには移動交通費です。
そんな中、もっとも注意しなければいけないのが「時間」です。制作期間ともいいます。この時間を費用に置き換えて、かかる経費として数字に表わさなくてはいけません。
②売上と利益・・・後に詳しく説明しますが、印税や原稿料はいったいいくらもらえるのか? ということです。
さらに、売上(印税収入など)から①初期投資額を差し引いて、残ったお金が利益となります。「手取り」とも言います。「手残り」なんて言い方もします。
この利益額をだいたい弾き出しましょう。
③継続性・・・1冊目の本を出した後に2冊目、3冊目というふうに継続して出版していけるかどうかです。本を書くことを仕事にしている人にとってはとくに大事な点です。
あなたに「ネタ」があるかどうかにかかっています。常に新しいテーマや切り口を生み出せるかどうかにかかっています。もちろん、聖書のように1冊目の本がずっと末永く売れていくことでもOKです。これを「増刷」といいます。
本の売れ行きが良くて、増刷することを業界では「重版がかかる」というふうに表現します。
事業でも何度もつまづいていますが、本を書く仕事でも何度もつまづいた経験から付け加えて申し上げます。
本を書くという仕事を、「勢い」で始めてしまうのは止めましょう。つまづく原因になってしまいます。
いや、「勢いがなければ本を書くなんて始められない」という人もいますが、生活がデフォルトしないように、冷静な分析を行ったうえでスタートすることをオススメします。
売れるジャンルで本を出す
「本が売れない」と言われる昨今、そんな中でも売れているジャンルはあります。「ダイエット」と「自己啓発」の2つです。ここ10年くらいはとくにそうです。
当たり前の話ですが、売れていないジャンルの本を出してもなかなか売れません。なかなかというか全然売れないと言ってもいいくらいに売れません。
では、売れてるジャンルで出せば売れるのかというと、そう簡単にはいきません。残念ながら・・・。
書店の自己啓発コーナーには、棚に並んでから3ヶ月もしないうちに消えていく本がたくさんあります。すぐ消えていくということは、単純に売れない本だということです。
売れるジャンルで売れる本になった代表的なものが、水野敬也さんの「夢をかなえるゾウ」シリーズです。自己啓発書でありながら「小説」仕立ての本です。
この本は、言ってみれば「自己啓発書のまとめサイトを小説風に仕上げました」という内容です。シリーズ累計280万部以上の大ベストセラーです。
ときに、出したい本(書きたい本)と売りたい本とのギャップがありすぎる人がいます。
売れる本を出したい出版社の担当者と、本を書こうとする人との思いのギャップです。
売れる本と出したい本は違います。書きたい本というのも違います。
出版企画書を作ろうとするとき、どうしても、なにがあっても、「本を出したいから」という気持ちが強力になりすぎてしまい、まったくニーズと合致しない内容を書いてしまう・・・バッターボックスにテニスラケットを持って立つようなことにならないよう気をつけてください。
繰り返します。
書きたいことを書いていきたいということであれば、元に戻るような話ですが、それはブログです。
著者にならなくても本を書いてお金はもらえる
本を書く仕事への関わり方は様々にあります。
ゴーストライターという仕事
ちょっと前に流行った言葉です。実際にゴーストライターだったという人も出てきたりしました。
これは、ゴーストライターという仕事のジャンルが現実に存在するということです。ずばり、誰かの影になって、あるいはその人になりきって別の人が文章などを書いていく形で収入を得る仕事です。
表に出る著者から制作費(原稿料)を払ってもらって書いたり、あるいは印税をシェアして収入を得たりします。
書籍出版の世界では、ごく普通に行われている仕事形態です。
2011年5月に出版した、ハマコーこと故浜田幸一さんの最後の著書「YUIGON」(ポプラ社)では、著者は浜田幸一となっています。
もちろん浜田幸一さんが、口述した内容を私が書き起こしたものです。
この場合の表記は以下のようになります。
ビジネス書と言われるジャンルに相当する本は、その多くがこの形になるのではないでしょうか。
本業のビジネスに忙しい方が、原稿を白紙から書き起こしていくことはなかなかありません。
メジャー出版(きちんと大手書店に本が陳列される)の場合には、取材、ライティング、編集校正、校閲、デザインなど、多くの人が関わって1冊の本が出来上がります。
この行程の中で、「取材」と「ライティング」という部分が「本を書く仕事」です。
出版社の多くが文章を書く仕事を外注している
出版社が、社外の人に記事の取材から原稿執筆までを頼むことを外注と言いますが、文章を書く仕事(取材までを含む)のそのほとんどが出版社内では行われていません。
世に出回っているビジネス書籍のほとんどが、その出版社の中で書かれたものではなく、出版社の社外の人が書いたものということになります。
外注として出版社から文章を書く仕事を任された人のことを「ライター」と呼びます。
インターネットがこの世に出てくる前は、この「ライター」と呼ばれる人たちがワープロや、それこそ紙にペンで文字を書いて、出来上がった原稿をFAXで出版社に送ったりしていました。
昔からライティングの仕事は、たくさん外注に出されていました。出版社経営が厳しくなった昨今では、とくに記事作成の外注化は進んでいます。
新聞社でもないかぎり、自社内にライターを抱えている出版社は今ではほぼ皆無だと思います。
文章を書く仕事が外注に出されるということは、それだけライターの仕事はたくさん存在しているということになります。
ビジネス書ジャンルの本や著名人の本を手に取ってみてください。中面をよく見ると、以下のように「デザイン」「イラスト」「編集」「企画協力」など、この中に外注化された仕事があります。
本を書く仕事の値段はいくらか?
本を書く仕事と一言で言っても、その内容は大きく3つに分かれます。仕事が終って発行する請求書の、「内容」の欄に記入する項目がこれらです。
②企画料
③印税
③の印税については、請求書を発行する必要はありません。定期的な出版社からの報告によって、その金額が振り込まれます。本が出る際に、「出版契約」という印税率が約束された契約書を結びますので、その契約額が半永久的、しかも自動的に振り込まれます。
この他に、表紙デザインの制作代や著作権がついた写真などを使ったときの版権料(貸与したレンタル料)などがありますが、文章に関わる仕事については上記の3つが主です。
制作代(原稿料)の一般相場
制作代とは、文章を書く作業代を指します。これを俗に「原稿料」と言います。
企画料の一般相場
企画料は、ビジネス書を作る仕事のときによく発生する項目です。実際に文章を書く仕事はありません。
その本をどのようなテーマの内容にするかとか、全体的な構成をどのようにしていくかなどを考えるのが企画という仕事になります。具体的には「章立て」を考えることになります。
日本におけるキッザニアを創業された住谷栄之資さんの「キッザニア流! 体験のすすめ」(ポプラ社)という本の企画をしました。このときライティング(文章を書く)は行っていないため、制作代ではなく企画料と請求書に記載します。
印税の一般相場
印税率は著者と出版社との間の契約で決まります。一般にその率は「10%」、と言われていた時代はとうの昔の話で、今の一般相場は7%と言ったところではないでしょうか。
例えば、印税率7%で契約した、定価1000円(消費税込みで1080円)の本の印税額は70円です。
ちなみに印税に消費税は付加されません。
70円×発行部数(印刷部数)が印税としてもらえる金額になるので、1万部発行(印刷)された場合には、70万円を印税額として受け取れます。
この他に重版印税というものがあります。これは、実売部数でカウントされるものと、印刷された分をカウントする刷り部数に別れます。
「実売」では、たとえ本が増刷になって印刷されたとしても、その後書店に並び、店頭(インターネット通販など含む)で実際に売れなければ、その部数カウントされません。
初版の売れ行きが好調で、「やった! 重版がかかった!」と言っても100%その部数分の印税額が計算されるという訳ではありません。
重版の場合は、「実売部数」にもとづいて印税額は計算されることがほとんどです。
印税支払いの時期
さらに、注意しなければいけないのは印税が払われる(振り込まれる)時期です。以下にまとめましたので、参考しにてください。
(あくまでも一般的なものですので、例外もたくさんあります。)
本が発売された当月締めの翌月末~翌々月末
・重版印税
(1)刷り部数の場合・・・重版がかかった月末締め、約半年後支払い。
(2)実売部数の場合・・・各書からの売上げデータを集計するので、おおよそ8ヶ月後の支払いになります。
「重版がかかる」ためには初版の売れ行きが良くなければいけません。初版が売れなければ、重版はかかりません。
しかも「重版」は、著者もしくはライターが決めるものではなく、あくまでも出版社が決めるものなので、この支払い時期を早めることはなかなか難しいと思います。
「印税は忘れたころにやってくる」と思っていたほうが無難です。
印税率を高める方法
①実績をつくる
②「本を出しませんか?」と言われるような人物になる
③文章が上手くなる
上記3つが、印税率を高める手段です。どれか1つでもできれば、印税は高くなります。
①実績とは・・・
もちろん誰もが知るベストセラー作家や著名人になれば、印税率は普通の範囲ではありません。印税率10%以上もあり得るらしいです。
経験したことがない印税率なので、「あり得るらしい」というところまでしか言えないのですが、生前の浜田幸一さんが本の取材中におっしゃっていた言葉が印象に残っています。
「だいたい印税率や印税がいくら入ってくるかなんて気になるような本は売れない本だな!」
ぐうの音も出ませんでした。
この言葉には、裏打ちされた大きな実績があります。1994年に出版された「日本をダメにした九人の政治家」(浜田幸一著)は、1994年のベストセラー堂々1位です。
ベストセラー本ランキング | 年代流行より nendai-ryuukou.com/book.html
これぞ実績というものです。しかも「大きな実績」です。150万部を超える大ベストセラー書籍です。
後の書籍出版の印税率設定に大きく影響する。それが「実績」です。
②「本を出しませんか?」と言われるような人物になる・・・
実績が大きければ大きいほど、出版社のほうから言い寄ってくる状態が生まれます。こうなるとある程度こちらにアドバンテージがあるので、報酬の交渉も有利に進みます。
最近では、ブログのアクセス数が高い人を出版社側は探して、「書籍にしませんか?」と言ってきます。
ブログの購読者がいるということは、本にした場合でもある程度の購買数が見込めるからです。
企画書を作って、出版社を何社も当たるより、経費的にみてもブログ続けたほうが早く出版に漕ぎ着けるのかもしれません。
生活している場所にも関係してくる問題でしょう。
③文章が上手くなる・・・
上手い文章が書ければ、仕事はたくさんあります。文章を上手く書ければ・・・と言ったほうが正確なのでしょうか。
上手い文章にプラスして、ある程度のスピードが必要です。
文章を書く上手さと速さが印税率アップの方法です。
知人のプロのライターさんは、月に1本くらいのペースで400ページ前後の書籍を書き上げていきます。
見開き1ページがだいたい1200文字なので、400ページを200ページだとして計算すると、1200文字×200ページ=240000文字です。
24万文字ということは、400字詰め原稿用紙だと、240000÷400で、600枚ということになります。新書1冊は、原稿用紙でだいたい600枚です。
これを取材時間、調査時間も含めておよそ1ヶ月で書き上げていくのがプロのライターです。年間で約12冊の本を書いています。1回2~3時間の取材を終えると、30~40ページ分くらいはその当日に書き上げてきます。
報酬形態も、「原稿料+印税」という契約の形にしているそうです。安定的な収入部分を確保した上で、売上部数による成功報酬も設定した契約です。
もちろん著者という立場ではないので、肩書きは、本の中面に「編集」や「構成」や「監修」などのように表記されます。
ちなみに、上手い文章を書けるようになるためにはズバリ、「本を読むこと」しかないそうです。
本を書くという仕事を獲得するために
いままでお話しした内容をひっくり返すような話しになるのですが、もしもあなたが本を書く仕事を「前金」でもらえるようになれば、いや、出版社から「前金」でもらえるようになれば、余計な経済的なことに悩ませられず、起きてる時間のほとんどを執筆に専念できると思うのです。
将来、「前金の原稿料」が取れるライターとなるべく心得ておくべき事柄です。
決定打を持っているか?
書こうとするテーマとそのメッセージが確実に相手に響くものかどうか? 的ハズレなものではないか? をよく考えましょう。
文章を書いて本になる。確かに1番の決定打は実績です。実績以外の1番は存在しません。実績が大きいものであればあるほど、文章を書く仕事は前金でもらえる可能性は高くなります。
しかし、実績がなにもない場合は、「書くテーマとメッセージ」しか出版社にアピールできるものはありません。
ライバルの存在
案件についてライバルは存在するのかどうかを調べてみましょう。いや、調べてみるべきです。
ライターという業種について言えば、ほとんどの場合、ライバルが存在するのが普通です。文章を書く仕事を狙って、何人もの人が、出版社にアタックを続けています。なかなか見えづらいだけです。
このライバルの存在を意識しないで、オリジナルなテーマだと勘違いして、何度も企画書を持って行っても結果はほとんど不採用です。
ライバルの存在を確認し、ライバルとは違った切り口を見出してください。
しかし反対に、ライバルが存在がない場合には、前金でもらえる可能性は高くなります。
出版社は「予算」をもって仕事をオーダーしてくるからです。
提案してみる勇気を持つ
最後に、躊躇せず「前金でください」と要求してみましょう。伝えないことには、相手はなにもわかりません。
この言葉をなかなか言えない人は多いと思うのですが、ある種この言葉は、自分の仕事に対する自信の現れです。もちろん前述の2つの条件をクリアした上で、この言葉を言ってみてください。
言わなければ何も伝わらないのがビジネス交渉です。ビジネスの相手は、「なにも言わなくても伝わる」と言った夫婦の関係ではないので、きちんと伝えましょう。
(夫婦関係でも同じか・・・あはは)
前金は大事です。
英語だとAdvance(アドバンス)と言います。「アドバンスを積んでくれ」と余裕の自信たっぷりで言ってくる人もいます。(アドバンス=前金です)
Advantage(アドバンテージ)という単語は、このAdvance(アドバンス)が派生した単語です。つまり前金にはなにかの利点があるのです。
前金があれば、文章を書くという事業におけるキャシュフローはラクになります。資金があることで心の余裕も生まれます。必要な取材に出かける出張費(交通費)を心配することもなくなります。あるいは高価な資料や書籍を買うこともできます。
記事を書く前に十分に事前調査ができていれば、記事の内容も充実した良いものになるのはいわずもがなです。ライター業にとって、資金は大事なものなのです。
まとめ
本を書く仕事をしようとするとき、さらには本を書く仕事でもっと稼いで行こうとするときに必要な情報を書きました。
具体的には、
①初期投資にいったいいくらくらいかかるのかを計算する
②この仕事の利益額をきちんと把握する
③次のネタ=次のテーマを常に考えながら仕事をする
という流れに沿って、本を書く仕事を始める前に、ちょっとチェックしてみてください。原稿料の相場、印税額などはぜひ検討材料になると思います。
書こうとするテーマについては、ライバルとは一味違った切り口で攻めてみましょう。
そして、さらに交渉が進み、いよいよという段階になったらぜひ勇気を持って出版社に提案してみましょう。「前金でください!」と。
言っても損はありません。うまくいく可能性について考えるヒマがあったら、提案するか、提案しなければ何か書くことをオススメします。
かの村上春樹さんでも、毎日何か書いているそうです。仕事でなくても最低何文字かは書いているのだそうです。野球のイチロー選手が毎日基本バッティングを欠かさないということと同じだと思います。
そして、本を書く仕事は総じて入金タイミングが遅いものばかりです。初版印税ですら出版の2ヶ月後の支払いです。
繰り返しになりますが、印税は忘れたころにやってきます。通帳に記帳されます。しかも、書籍系の仕事は、下調べや取材など準備段階での作業が多いので、そこでかかる経費もある程度想定しておきましょう。
最後に、
この記事を読んでいただいたみなさんのお手元にも、印税の支払いの通知が届くことを祈っております!
以上、「本を書く仕事で稼ごう!出版業界の仕組みとライターの心得」でした。

川添勤

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