「Webライター」という新しい分野の仕事。そのニーズは日々高まっています。実際に、僕の職場(IT系)でも「書き手」が足りていません。人材募集もなかなかうまくいっていないのも現状です。
いわゆる「文章が書ける」人が今はとくに求められています。
しかし、つたない僕の経験から、単純に書籍ライターの方々がウェブの記事を書いていただけるようになればいいと思っています。
文章力を始め執筆時間の速さなどアドバンテージはたくさんあるので、書籍ライター経験者はすぐにでもWebの世界で活躍できると思います。
そこで、出版の世界でのライティングとWebライティングの違い、そしてウェブライティングを行う上で知っておいて損はないことをまとめてみました。
Webライターズ目次
文章を書く仕事・ウェブと出版の違い
出版の中でも本(書籍)を出す際は、文章を書いて、校正し、印刷されて書店に並ぶところで完了します。本が書店に並べば、だれでも手に取れて、だれでも見ることができます。
これに対してウェブの世界は、文章を書いてサイトにアップする(投稿する)。これで完了です。この時点でだれでも見れる状態です。
ブログの場合、編集も校正もそのほとんどを書き手1人でやらなくてはいけません。もちろん物理的に運搬する手間もなく、インターネットを使ってウェブ上に公開されます。
文章の「構成」にも大きな違いがあります。とくにコンテンツマーケティングを狙ったブログの文章では、書籍や雑誌などとは違う文章構成を組み立てます。
文章構成については、文章構成について詳しく書かせていただいた「SEOを意識しながら起承転結を使わずにおもしろく文章構成する方法」をご覧ください。
文字量・画像の配置など、見てくれ的な違いはもちろんありますが、情報ブログの場合はとくに文章の流れを大きく変えなければいけません。
それはなぜかというと、単純に「読まなくなるから」です。
ウェブは「答え」を早い段階で書く
ウェブの世界の読み手は”飽きやすい”のです。文章の上手さを評価するよりも、内容全体の良し悪しの判断をするよりも、まずは「答え」を求めるのがウェブの読み手です。
もしもそこに答えが書いていなければ、どこか別のページに行ってしまいます。文章を読んでいる早い段階で「答え」が示されていないサイトからは、さっさと立ち去るのです。
そして困ったことにどこか他のサイトに飛んで行ってしまった後は、二度と同じサイトに戻ってくることはありません。よほどの事情がないかぎり戻ってくることはないのです。これを「ページ(サイト)からの離脱」と言います。
購入した本や雑誌であれば、面白くないページを飛ばして読んでも、それ自体を捨てたりはしません。面白くないからといって雑誌のページを破り捨てたりはしません。
しかし反対に、「面白くないから」「わからないから」「答えがなかなか書いていないから」というだけで離脱していくのがウェブの読み手です。
いったん離脱した読み手は、よほどの理由がないかぎり、そのページに戻ってくることはありません。二度と見ないのです。雑誌や本をゴミ箱に捨ててしまったのと同じです。
グーグルの検索画面に知りたい言葉の意味や調べたい事がらを入力して結果の表示を見ます。上位に表示されているページから開いて見ます。表示された記事を読んでみて、「違った」「よくわからない」「宣伝だった」と思うと、すぐさま別の記事を探します。
「なにか見落としているかもしれない」と思い直さないかぎり二度とそのページには戻りません。これはネットを使う方のほとんどが頻繁にやっていることです。もちろん自分もそのひとりです。
さらにウェブの世界の読み手は「飛ばし読み」をします。PCのモニター画面で見ていればまだしも、スマートフォンの画面で見ているとなるとその速度はより速くなります。
当然、そのページの滞在時間は非常に短くなります。携帯画面の上から下に親指をはね上げどんどんスクロールしていきます。
これは1秒でも速く、欲しい情報にたどり着こうとする行為ですが、自分自身について言うと、天気予報のサイトがとくにそうです。
「太平洋上に低気圧が云々・・・」はどうでもよくて(そのあたりを飛ばし読みし)、明日は晴れるのかどうかなどを知ろうとスクロールします。同じような思いをしていませんか?
3月19日Googleのアップデートがありました。
「グーグル:検索結果の表示方法を変更 19日から」毎日新聞より
米インターネット検索大手グーグル社は19日、検索結果の表示方法を変更すると発表した。検索窓に入力された質問の答えを上位に表示するようにした。
グーグルではこれまで、入力されたキーワードに関連性の高い検索結果から表示してきたが、新たに導入された方式では、入力された質問の回答となるものを優先して表示する。たとえば「Googleの由来」と入力すると、これまでなら検索結果が項目ごとに並んでいたが、新たな表示では回答部分を真っ先に表示する。
19日に東京都内で開かれた発表会で、開発を担当したソフトウエアエンジニアの大倉務氏は「モバイルデバイスでは、パソコンと違って複数の結果を表示するのは困難なことから、より答えが確実にわかるようにした」と開発の趣旨を説明。グーグルの徳生裕人製品開発本部長は「音声検索では問いかけも増えている。ふとした疑問を検索してみてほしい」と呼びかけた。【デジタル編集部】
やはりウェブは「答え」を書いていなければいけないということです。
ウェブに文章を書く仕事のマーケット
ウェブライターとして活躍できる業種は限定されません。どんな業種でも、ウェブを使って宣伝をしたり、商品を販売している通販会社だったり、情報サイトと呼ばれる事業まで、ありとあらゆる業種にウェブライティングは求められます。
そこにウェブライターの仕事があります。
どんな文章を書くのか
事業のキャッチコピーから商品宣伝コピー、さらには商品説明、使用方法だったり、お客様の声をまとめたりです。
文字情報であるかぎりライティングの仕事は無限にあります。しかもホームページが更新されるたびにあります。新商品が生まれるたびにあります。
最近では、動画マーケティングというのも流行ってきていますが、文章が無くなったわけではありません。動画のタイトルだって文章ですし、動画の中でナレーション展開されているのも文章です。
そこには動画の構成を作るシナリオライティングという仕事もあります。宣伝文句や台詞を書くのもそうです。Webライターのマーケットは無限にあります。
発注者は文章についてこう考えている
ウェブを使ってビジネスをしている会社は以下のことを常に意識しています。意識しているというか狙っています。いつもこればかり考えていると言っても過言ではないでしょう。
列挙して、それぞれライティングに求められることを書いてみました。
- たくさん集客したい → 人目を引く文章を書くことが必要です。
- 顧客リストを増やしたい → リピートにつながるような文章を書く必要があります。
- 顧客とのコミュニケーションをもっと増やしたい → 記事の情報量の多さと、たくさんの詳しい情報が必要です。
- 有名になりたい、有名にしたい → ただ単に、タメになる情報が多いというばかりでなく、ネット上で話題にしたいと思っています(SNSなどでの拡散も利用)。面白い文章を書く必要があります。
ウェブの世界の読み手の意識
前述しましたが、書き手として必ず頭においておかないといけないものですので、あらためて読み手の意識を明確にします。
とにかく「役に立つもの」「使えるもの」であることを求めています。おもしろいものであればよりいいです。反対に、役に立たない情報、使えない情報、あるいはおもしろいものでないなら・・・この結果はもうお分かりになると思います。
ウェブのいい点は、文章をいつでも改善していけることです。データを基に改善できます。もしもPV数が少なかったら、離脱率が高かったら、即座に文章を見直して修正しましょう。
ページビュー(PV)数やページ滞在時間、クリック数、コンバージョン率などいくかの指標やデータを取得できるところはウェブの利点です。IPアドレスからは地域情報も入手でき、どの地方からの閲覧者なのかまでを計測できます。
文章スタイルの違い
書籍や雑誌や本などの紙媒体では、「引き込んでいく」「読ませていく」という手法で書かれていますが、ウェブの文章は反対に「圧縮」です。
しかも文章のアタマに最初の「つかみ」として、「答え」がなければいけません。
さらには接続詞は重視されません。極力省きます(情報ブログの場合はとくにそうです)。行間スペースをとったり、画像を挟むことで接続詞を使わずに独特のリズムを作っています。
もちろんスマートフォンの画面の場合とパソコンモニター画面での場合で違った行間設定にしたいところです。
そして、行間の広さににもさまざまな意味があります。
「単に改行」・・・書籍など紙媒体では強く意識しますが、ウェブの文章ではあまり意味がありません。なんとなくここで・・・という具合で改行です。読んでいて自然という点だけで改行します。これが上記で言う”リズム”です。
この感覚については、紙媒体で鍛えられた腕を持つライターの方であれば、感性&法則(勝手に「感性の法則」としています)でもって、理に適った改行ができると思います。
「1行あける」・・・同じ内容を展開していても、接続詞を使わないで1行あけます。とくにブログに多く見られます。
「2行以上広くあける」・・・文頭を1マス空けずにそのまま始まるのがブログの文章です。そして、切り口が変わると「1行あける」という慣習があります。
2行以上あけるというのは、読み手に考えさせるときに使うものです。すべてが話題が変わるから、というものではありません。
ウェブライターの収入
やはりウェブライターの世界も他と同じく競争です。ウェブライター職種が難しい点は、「文章が上手い」というだけでは収入は増えないというか、仕事は増えません。クライアントさんからの声がかかりません。
大事なのは検索キーワード(SEO)を意識した上で、上手な文章を書かなければいけないということです。SEOライティングと言います。
この点でいうと、検索キーワードを意識した文章を書ける人のほうが、たんに上手い文章が書けるという人よりも収入が高い傾向にあります。
さらに、クライアント自身もそのビジネスや商品のニーズについて、潜在するキーワードに精通していない場合がほとんどです。文章を書くことに加えて、キーワードを発想できるようになれば、より収入は高くなります。
これらSEOについては、日ごろからデータを取り、分析研究し、様々なサイトに意識を向け、検索知識を豊富にしなくてはいけません。
ウェブライターの将来性
質の高いコンテンツ提供がいまや求められているウェブの世界では、ウェブライターのニーズは増えています。つまり「書ける」人のニーズは高まっています。
実際に、周りのウェブを使って何らかの事業をやっている会社のほとんどが「書ける人」を探しています。クラウドソーシングなどにライター募集を掲載したり、求人広告を出したりもしています。とにかく書ける人が不足しているのです。
繰り返しになるのですが、「ライター」と呼ばれる紙媒体の世界でご活躍されてきた方であれば、十分なアドバンテージがあると思います。しかもこれからがウェブの世界はチャンスだと思います。
注意しなければいけないこと
インターネットが活躍の舞台ですが、リアルなつながり(コネクションをもっている)は、とても大事だと思います。
パソコンの前ばかり・・・というふうにならないようにしましょう。時には街の中に出掛けてみたり、書店の本棚を眺めてみたり、人と会って食事をするのも大事です。
情報は人を伝って入ってきます。とくに仕事の情報は人づてでやってきます。決してウェブが世の中のすべてではありません。
そして最後に、検索エンジンのグーグルの更新情報はとくに重要です。これについても今後詳しくご紹介していきます。
まとめ
読み手の意識に気づくことでウェブライターになれます。新しい顧客ターゲットを発見するということは、新しいマーケットを開拓するのと同じです。
今回は、ウェブライターとして意識しておくべきことのほんの一部です。
最後まで読んでいただき本当にありがとうございました。
ライター業ではもちろんのこと、これからウェブの世界でもご活躍される際の一助になればという思いとともに、これからも情報発信していきます。
PS. 5年ほど前から出版業界に仲間入りさせてもらい、ご縁があって今まで数冊の本の出版に関わらせていただきました。
- 講談社「ハマコーだう!ツイッターの言葉力」浜田幸一(著)川添勤(プロデュース)
- ブレインナビブックス「キミたちが日本の未来を変えてみろ!」浜田幸一(著)川添勤(プロデュース)
- ポプラ社「YUIGON」浜田幸一(著)川添勤(監修)
- ポプラ社「キッザニア流!体験のすすめ」住谷栄之資(著)川添勤(監修)
- ポプラ社「遺伝子がわかれば人生が変わる。」四元淳子(著)川添勤(企画協力)
- ポプラ社「ゲッターズ飯田の運命の変え方」ゲッターズ飯田(著)川添勤(企画協力)
など。

川添勤

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